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蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇
蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇
岩波書店
price : ¥630
release : 1990/08

偽偽満州
偽偽満州
集英社
price : ¥450
release : 2007/02

またたび浴びたタマ
またたび浴びたタマ
文藝春秋
price : ¥1,350
release : 2000/08

やってくれました

個人的に、下らない事を真剣にやっちゃうヒトは大好きです。

一つの回文が4ページで構成されていて、回文(ひらがな)→イラスト→回文(漢字使用)→説明ともなんとも言えない補足の順に並ぶ。
うまい作りになってます。
難点はカバーの関係で読みづらいことでしょうか。
苦しい回文であればあるほど、友沢ミミヨさんのイラストが生きてくる一冊。
「らたいがしぶいぶしがいたら」
あなたは何を想像します?
人生に疲れたときのために、本棚に一冊置いておくのもいいかな、と思います。

でも、装丁が可愛いからと言って小さい子にプレゼントするのはお勧めしません(笑)

片想い
片想い
文藝春秋
price : ¥1,800
release : 2001/03

【商品詳細】

大学時代のアメフト部のメンバーとの定例の飲み会の後、哲郎は10年ぶりに会った元マネージャーの美月にある秘密を告白される。そして、その秘密は思いもかけない形でメンバーに影響を与えていく…。導入部分から読み手をぐいぐい引っ張り込み、途中で急に視点が変わるストーリー展開は、日常的な場面から少し現実離れした設定へと読者を取り込んでいく東野圭吾の得意技。そして、なにげない描写に隠された伏線が予期せぬエンディングへと結びついていく。アメリカンフットボールのポジションの役割を簡単にでも把握しておくとさらに楽しめるに違いない。 学園モノ、刑事モノ、サスペンス、パロディ、本格推理と発表するごとに作風が変化する東野圭吾作品は素材にも工夫が凝らされており、『変身』では「脳移植」、『パラレルワールド・ラブストーリー』では「記憶」、そして本書では「性同一性障害」と常に新しい事柄を題材に取り入れ続けている。 血液型性格診断を信じている人は多い。…しかしそういう人たちでも、日常生活で血液型によって相手を差別するということは殆どない。…ではなぜ多くの人は、性染色体のタイプには縛られるのだろう。XXであろうとXYであろうと、あるいはそれ以外のものであろうと、人間には変わりがないという考え方がなぜできないのだろう。 文中でこう語られているように、本作品ではトランスジェンダー、半陰陽、同性愛と、「性差」に苦しむ人々への理解も示している。だが、「性同一性障害」など「性差」の問題が中心だったストーリーが、徐々に謎解きそして過ぎ去りし大学時代と目の前の現実とのはざまに揺れ動くオトコたちの心の動きへと移行していき、それとともに著者の「性差」への認識があいまいになって示されていく。それが、おもしろみを保ったまま終結するストーリーに小さな影を落としてしまっている。 文字だけのシンプルなカバーをめくると、作品のテーマに通ずる絵が施されている。読んでから見るか、見てから読むか。それによって、作品の読み方も変わってくることだろう。(つちだみき)

読ませますねぇ

 殺人事件と、性同一性障害の登場人物をとおして性別・性差を絡ませて物語は進んでいきます。
 難しい主題と軽快な物語の展開が魅力の作品になっています。
 それにしても、この作家の書く登場人物は、いつもよく書き込まれていて、生き生きしていますねぇ。
だから会話のテンポも良くて一気に読めてしまいます。
 主人公夫婦の互いの距離感も結構リアルで・・・
 どの作品をとっても水準以上を確実にクリアする作者に感心するばかりです。

 

思想とはなにか
思想とはなにか
春秋社
price : ¥1,890
release : 2006/11

初版には注意を

かなり重要な誤植がある。(誤)「自己批判」(正)「自己慰安」とかで、
この訂正は最近出版社から正誤表が出た。
買うなら4刷以降をお勧めする。
サディーが死んだとき
サディーが死んだとき
早川書房
price : ¥378
release : 1980/05

輝け!日本崖っぷち大賞
輝け!日本崖っぷち大賞
毎日新聞社
price : ¥1,260
release : 1998/12

このストレスな社会!
このストレスな社会!
マドラ出版
price : ¥2,415
release : 2007/01

お疲れぎみ?

この『ああでもなくこうでもなく』シリーズ.これが5作目です.
1?3を昔読んで,最近4,5を買い,1から一気に読んでみました.毎日1時間ずつ,風呂の中で.

橋本治を読むことの醍醐味は,
「こんなとらえ方もあるんだ」という目からウロコ的な視野の広がりと,
「こんなふうに考えてもいいんだ」という価値観の柔軟性の目覚めと,
「あらら,そこまで飛躍しちゃうの?」という思考のキャパシティの拡大を
求められることにあるわけです.もう,脳みそパンパン.
読後,少しはアタマ良くなった気にさせられて,疲労が気持ちヨイ.

で,3くらいまでは面白かった,非常に.
月刊誌で連載した社会評論をまとめたものなので,今となっては懐かしい出来事や事件や問題などに対して,鋭い切り口でどんどんなぎ倒している.壮観です.
でも4くらいから「疲れている」「なんでこんなに働かなきゃいけないんだ」などという愚痴が多くなる.
5になったら,半分といったら大げさかもしれないけれど,体の不調・世の中への愚痴と,「どうせ俺は変わっている」「ヘンな俺はこうなってしまうのである,だってしょうがないじゃん,こんなヘンな俺に書かせるんだから」などという言い訳で結構ページが割かれている.
お疲れぎみかな? そろそろ還暦だから仕方ないですかね.

だけど,自分の腕一本で生きてこられたのはわかりますが,税金払う意味がわからない,俺は何の世話にもなっていない,みたいな論調はマズイのではないでしょうか,だって例えば,あなたが歩いているその舗装された道路や信号は,誰が整備したの? いい大人がそんなこと言っちゃいけませんですよ.


大和俗訓
大和俗訓
岩波書店
price : ¥581
release : 1977/09

ミニ・ミステリ傑作選
ミニ・ミステリ傑作選
東京創元社
price : ¥1,050
release : 1975/10

ミニ!ミステリ

ショートショートではなくミニミステリ!
これがクイーンのスタンスです

ミステリのショートショートはページを埋めるためだけに収録されたような
つまらない作品が多いのですが

これはクイーンブランド粒が揃っています
手軽に読むにはまずこれからですね

電人M
電人M
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005/02

マチウ書試論・転向論 (講談社文芸文庫)
マチウ書試論・転向論 (講談社文芸文庫)
講談社
price : ¥1,260
release : 1990/10

吉本最高の書との声

マチウ書試論を、吉本最高の書と言う人も多い。それには、以後はダメだという含みもあるのだが。ここでキリスト教のマタイ伝をもとに、吉本は思想的人物類型を作りだしている。ここで提起されている、「関係の絶対性」という概念が、後に「時代と言う作者がいる」というように、他者が消去されてしまうというような柄谷行人による批判があった。「転向論」は、転向を、「日本の近代社会の構造を、総体のビジョンとしてつかまえそこなったために、インテリゲンチャの間におこった思考転換」と定義している。そして二つのタイプに分ける。一つは「上昇型のインテリゲンチャが、見くびった日本的情況を絶対に回避できない形で眼の前につきつけられたとき」、二つは「日本型近代主義にとっては、自己の論理を?!??つに都合のよい生活条件さえあれば、はじめから、転向する必要は無い」。どちらがどうなのか、確かめる余裕は私たちにあるだろうか。
清姫おりょう―御宿かわせみ〈22〉
清姫おりょう―御宿かわせみ〈22〉
文藝春秋
price : ¥500
release : 1999/11

22弾

「かわせみ」を取り巻く人人の江戸情緒豊かな人情捕物帳第22弾。

轟く雷鳴の中、雨に追い立てられて飛び込んだ軒下で、東吾が女の嬌声を聞きます。その声の主は材木問屋の女主人で、惨殺れて発見されます。この殺人と、宿屋を狙った連続盗難事件の陰に、江戸で評判の祈祷師、清姫稲荷のおりょうが関係あるのではないかと噂されるのですが、その正体とは…。

表題作ほか、「横浜から出て来た男」「穴八幡の虫封じ」「阿蘭陀正月」など全八篇を収録。

知の休日―退屈な時間をどう遊ぶか
知の休日―退屈な時間をどう遊ぶか
集英社
price : ¥672
release : 1999/11

ちょっと気の利いた楽しみ

休みの日には何をしていますか? 平日忙しい反動で休日はごろごろというのはありがちなのかもしれませんが、本書ではそんな休みの日のひとつの楽しみ方が紹介されている。難しいことはなく、本当に自然に毎日を楽しむ。だらだらとするのではなく、ちょっとした緊張感を持って暮らすくらいが丁度よいのかもしれない。
モロッコ流謫
モロッコ流謫
新潮社
price : ¥1,995
release : 2000/03

「かのように」文芸批評から踏み出すために

 モロッコについて調べる必要があり読んだ。著者はたくさんの本を出版しているようだが、私はこれまでこの著者の本を読む機会がなく、これが初めて読んだ本。冒頭にジャームッシュの紹介でボウルズに会いに行くエピソードがあり、有名人とお友達をひけらかすプチ大江か・・・と警戒したが、そしてそれ以降も多くの有名人が個人的知人として登場はするのだが、それほど嫌みには感じなかった。
 ジャンルとしては文学紀行と言うべきだろうか、モロッコを舞台とする文学、映画の紹介、批評、作家インタヴューなどが、著者自身のモロッコ旅行と重ね合わされ綴られている。モロッコを巡る文学的記憶として、文学旅行ガイドとして、よくまとまっていて便利。文章も流麗で独立した作品としての完成度も高い。
 ただし私個人の好みとしては、もっと自分の思考や感情を率直に書いてもいいのではないか、それが旅の面白さなのではないかと思う。この本の中で著者の思考が一番ストレートに表現されている下りは、砂漠を「観光」しながら「供儀」の観念や一神教的の遠さに思いを馳せるところだが、砂漠にいる間だけ突然(和辻哲郎?山本七平?)一神教への違和感を語り、肝腎の文芸批評にそれがさっぱり生きてこないのは、結局のところ日本知識人のお家芸、「かのように」文芸批評をやっているからと思わざるをえない。
 フェズの自称ガイドらガイジンを騙そうとするモロッコ人の心理や論理を考えているのは面白い。アンドレアス教授の挿話で、喜捨をしなかった自分を見つめているのも面白い。サイードよりずっと面白い。だからそれと流謫の文学者たちをつなぐ回路を見つけてほしいと思う。

名探偵ホームズ ぶな屋敷のなぞ
名探偵ホームズ ぶな屋敷のなぞ
講談社
price : ¥609
release : 1998/06

お目出たき人
お目出たき人
新潮社
price : ¥380
release : 1999/12

段々痛い(トホホ)

 読んでいる途中で,主人公に向かって,
 「早よ告れ!!!!!!!!!!」
 と叫びたくなる&ラストまでイライラさせられる作品です.
 でも,女性に
 「声を掛けられない」&「告白できない」殿方は
 主人公のように,相手の事を勝手に想像して過ごすしか
 無いのでしょう(特にストイックなふりをしている人).
 誰かに片思いしているときに読むと,
 「早く告白しなきゃ,誰かに取られちゃうかも」
 と,焦らせてくれる(かも知れない)1冊です.
 と言うわけで,☆☆☆☆です. 
坊っちゃん
坊っちゃん
角川書店
price : ¥300
release : 2004/05

漱石初期の名作

松山の中学へ教師として赴任していた若かりし頃の、世間知らずで無鉄砲だった自分を懐古する形で語られる、漱石初期の代表作である。
単文はいたって短く簡潔で、すっきりとした文体はとても読みやすい。さらにそれが物語りに小気味よいテンポを生み出している。
作中人物の造形も秀逸で、一本気な「坊ちゃん」をはじめ、同僚の「山嵐」、教頭の「赤シャツ」など、個性的な人物たちが生き生きと活写されている。
100年ほどむかしに発表されたとは思えないほど、今読んでも新鮮に感じられるのは、文豪の名著たる所以だろうか。
また、巻頭にはあらすじが、巻末には作品解説とは別に、生い立ちを簡潔にまとめた漱石自身の解説や年譜が付されているのは、読者に対して親切である。

啄木詩集
啄木詩集
岩波書店
price : ¥525
release : 1991/11

赤毛のアン
赤毛のアン
徳間書店
price : ¥1,575
release : 1996/09

やっぱり最高。

アニメで見たアンのダイジェスト。要所要所を押さえてあってテレビで見ていた人もそして始めてアンの世界に入る人も楽しめて、アンを知ることが出来る本だとおもいます。
愛の迷宮でだきしめて!―まんが家マリナ恋愛事件
愛の迷宮でだきしめて!―まんが家マリナ恋愛事件
集英社
price : ¥480
release : 1986/04

思い出の作品

中学生の時にコバルト文庫の藤本ひとみ作品にはまりました。確かお小遣いで全作品を集めました。

その中でも一番の思い出の作品が私にとってはこれです。いくつかシリーズ物がありましたが、「まんが家マリナシリーズ」が一番好きで、その中でも初期作品で和也君とシャルル君初登場のこの巻が。
特に覚えているのが終わりの方の和也君とマリナちゃんのキスシーン。パリの遅い夕暮れ、切ない赤い色...
ロマンチックだなあと思いました。

結局コバルト文庫の藤本ひとみ作品のシリーズ物はどれもこれも未完で終ってしまいましたが、(続きが書かれることはまあ無いのでしょう)最近の普通の、というか、大人向けの作品にコバルト文庫の時のキャラクターに良く似た人がたまに出てくるような気がします。かつてのキャラクターのその後だなあなんて思って読んでます。
藤本ひとみの少女小説はかつて一種の社会現象にすらなっていましたが、当時熱中したかつての少女たちは今どうしているんでしょう。大人向けにがらっと変わってしまった最近の小説も読んでいるのでしょうか?

美男の国へ
美男の国へ
新潮社
price : ¥1,365
release : 2007/05

越 韓 中 を「股」にかけ

今も新潮45に連載の続くドスケベ三都ものがたりがまとまり本書になりました。
アジアに大日本志麻子帝国を築かんと
夜のODAやら一人関東軍やら(はぁ)で奮戦される著者の毎日の記録です。
チャイコイやらでさんざん小説の種になったベトナムの青年や,韓国の内縁夫や,
中国から来たマッサージ若者を軸に,それはもういろいろな人が入り乱れて,志麻子さん大忙しです。
飲む打つ買うのどれかを人から忠告されるほど,心配されるほどしてしまう人には,
体に地獄が住んでいるのが見えます。
地獄は「ほら楽しんでおいで。その間だけぼくは居なくなってあげるよ。」
と志麻子さんに買う(お金を使わないときもあり)を強要します。
志麻子さんはただひたすら,自分の責任においてソドムへの道を突っ走ります。
どうやっても埋まらない欠落は,埋まらないことを知りながら。
爆笑エッセイとあるけど,下手に自分に哀れみをかけないだけに切ないエッセイです。
「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件
「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件
新潮社
price : ¥460
release : 2005/04

真実と読むか、物語と読むか

またしても公安か!というのが第一印象だ。著者の作品の未解決事件に必ず登場するキーワードである。

僕はかつての仕事上、警察の方と話す機会が多かった。ひとつひとつの証拠を丹念に調べていく姿勢に敬服する(たまに例外はいるけども・・・)。しかしこうしたルポ物を読むと、丹念な捜査は上層部の思惑で、日の目を見なくなることがあると聞いて悲しくなってしまう。

本書は「真実」と読めば恐ろしい。ジャーナリストはここまで真相に迫れるのか?警察はどこまで追い詰めていたのか?そんなことを考えてしまう。一方ミステリーと読めば物語として読めば良い。本書は読み方で楽しみ方が変わると思う。

セロひきのゴーシュ (宮沢賢治のおはなし)
セロひきのゴーシュ (宮沢賢治のおはなし)
岩崎書店
price : ¥1,050
release : 2005/03

ミス・吸血鬼に幸いあれ
ミス・吸血鬼に幸いあれ
集英社
price : ¥440
release : 2005/07/01

性的人間
性的人間
新潮社
price : ¥420
release : 1968/04

『セブンティーン』!!

『性的人間』『セヴンティーン』『共同生活』の3編を収めた中編集。

表題に惹かれて面白そうだと思って読んでみたけど、表題作の『性的人間』と『共同生活』は個人的にはあんまり好きじゃなかった。

それよりも『セヴンティーン』、これだけでいい。どこの集団にも帰属できない人間の不安、それが解消された時の喜び・・・・・面白い。

続編の『政治少年死す』は、当時発禁処分になって未だに出版されていないらしいが、ネット上で公開されているのを読んだ。

たしかに内容的には1960年頃に出版するのキツいと思う。が、やっぱり面白い。
映画化して欲しいなあ。

ひらがな日本美術史〈3〉
ひらがな日本美術史〈3〉
新潮社
price : ¥3,360
release : 1999/12

【商品詳細】

美術史の常識に挑戦する新解釈の日本美術史第3巻。扱う時代は安土桃山時代とそれに続く江戸時代初期で、取り上げる作品は建築や工芸など多岐にわたっている。『源氏物語』や『枕草子』を現代語訳してきた作家橋本治による本書は、従来の日本美術史に違う視点を持ち込もうとする硬派な意志と、作品をめぐる著者のロマンチックな妄想(あるいは詮索)から成り立っている。 まず著者は、いわゆる美術の周辺分野での職人の仕事に注目する。たとえば輸出仕様の漆器を「お客さん(ヨーロッパ人)の好みを前提にした自分達なりのスタイル」に仕上げてしまう蒔絵職人に、時代を代表する芸術家長谷川等伯とも通じる、日本人の優れたデザイン処理能力を見て、そのセンスの良さに驚嘆する。次に、安土桃山美術の衰退期と見なされる江戸時代初期に光を当てる。前時代の美の基準から見てエネルギーを失っていても、視点を変えれば「様式的な完成」であるとの立場から、さまざまな作品を擁護する。たとえばこうして解題される「彦根屏風」の項では、裸足や髪型の風俗史を経て、詩的な結語へとたどり着く手際が鮮やかである。 文体は「桃尻語」ではないが、堅苦しい「お勉強」の雰囲気はなく、気負わずに読むことができる。著者の空想は物語またはエッセーとして楽しみながら、当時の風俗・文化も感覚で理解できる仕掛けになっている。(林ゆき)

目からウロコ、見ても読んでも楽しい本

日本美術の見方に新鮮な息吹を吹き込んできたシリーズの一冊。3巻目の本書は、安土桃山時代の傑出した作品について語っています。東照宮、姫路城といった建築、唐獅子図屏風や彦根屏風といった屏風絵、うつわ、兜、装束……自由闊達で豪華絢爛たる時代を代表する逸品について、橋本治は、新しい視点や思いもよらぬ解釈をちりばめ、類書とは全く異なる輝きを放っているのです。添えられた図版の印刷もまたすばらしく、こちらもついうっとりと眺め入ってしまいます。
孔子―人間、どこまで大きくなれるか
孔子―人間、どこまで大きくなれるか
三笠書房
price : ¥1,330
release : 1992/03

できれば著者の原文で読みたいと思う。

 日本の企業経営者の先駆けとして有名な渋沢栄一の書いた「論語の読み方」。
 最近の利益だけしか追わない企業経営者と対比するかのごとく、明治から戦前の骨太の経営者に関する本がたくさん書かれているが(例えば城山三郎さん)、この本もそんな匂いがする。
 渋沢栄一は、元々は幕府方の武士であったが、役人の地位を捨て経済界に身を投じた。彼の一連の行動の中に論語の精神が宿っているというのは至極もっともだと思う。

 総合的には好著だと思うが、少々物足りなかったのは、竹内 均先生がわかりやすく編集したために、著者の息づかいがあまり感じられない点である。そのまま読むと難解なのかもしれないが、逆に平易すぎて、読後にやや軽さの残ったのが残念である。
父性の誕生
父性の誕生
角川書店
price : ¥600
release : 2000/12/01

これはダメだ

これは随分前に読んだ。最近の鈴木光司は「リング」で運を使い果たしたかのごとくパッとしないが、この書物は「父性」というものを根本的に取り違えたとんでも本だ。マッチョなのが理想の父親像で、彼はその典型をアメリカの西部劇などを引き合いに出して称揚しているが、それはハリウッド映画の見すぎというものだ。
 また鈴木は、私小説はムラ社会でのみ成り立つアマちゃん小説だと断ずるが、それは文学という営為を根本的に取り違えた妄言である。いたるところに鈴木の「勉強不足」が散見され、この程度の洞察力で社会を論ずるなかれと言いたい。
星新一ショートショートセレクション〈7〉未来人の家
星新一ショートショートセレクション〈7〉未来人の家
理論社
price : ¥1,260
release : 2002/09

女人源氏物語〈第1巻〉 (集英社文庫)
女人源氏物語〈第1巻〉 (集英社文庫)
集英社
price : ¥480
release : 1992/09

人の営みは幾多の年月を経ても同じ。?女性から見た光源氏の物語

もう十年以上前のことだなぁ?。
この女人源氏物語に出会ったのは。
もともと、古典のテスト対策になればよいな、程度で読み始めたのだけど。。。
読まされること読まされること。一気に全巻読破させられてしまいました。
瀬戸内さんの源氏物語に対する思いの深さを感じられる読み物。
「女人源氏物語」となっているのは、光源氏の周りにいる女性の視点(侍女や女御など)から見た光源氏の一生を描く、という構成になっているから。
これがすごく面白いんです。
しかしながらこうなると、ひとつの疑問がわいてくるかもしれません。
「本当の源氏物語とは違うものなのではないのか?」
こう、思われるかもしれません。
しかし、ご安心ください。
同じですから。この千年の時を越えて読み継がれている物語が与えてくれる深い読後感は。
むしろ、光の君の周りに侍っている女性の視点から語られるという斬新なスタイルのおかげで、とてもよく物語が理解できます。(これはもちろん瀬戸内さんという作家の力量のなせる業だと思いますが。)
この良質な光源氏の世界にぜひその身を浸してみてください。
きっと、あなたの心に深く残る本になると思います。


雨女 (公事宿事件書留帳)
雨女 (公事宿事件書留帳)
幻冬舎
price : ¥1,680
release : 2006/08

心温まる奇談

泥鰌売りで細々と暮らす岩三郎は、長屋の木戸門で雨に打たれている若い女を助けた。
事情を問うと、菊と名乗る女は「何も聞かずに置いてほしい」と。ある日、仕事から帰るとお菊がいない。
仏壇に置かれた彼女の遺留品を開けると、十数年前、仕事先の美濃で忽然と消息を絶った父親の愛用していた煙草入れが――心温まる奇談を描く表題作ほか5編を収めた時代短編集。
花のレクイエム (新潮文庫)
花のレクイエム (新潮文庫)
新潮社
price : ¥460
release : 2002/12

淡々と、でも熱がある。

題名に惹かれて買った。だって、花「の」レクイエムって気になる題名だ。
買って正解。どの話も、少し悲しげだけど、読んでるとき周りが無音になる感じだけど、その静けさと物悲しさが良い。

山本容子さんの銅版画がついているが、後書きによると、毎月テーマの花だけ決めて、それぞれが話し合いをしないで完成させたらしい。でも、不思議に違和感は無い。むしろ、別々に見ても素敵なので、一石二鳥な感じ。

正直、12花だけじゃもの足りない。もっともっと続きが読みたい。

古寺巡礼京都 6 新版 (6)
古寺巡礼京都 6 新版 (6)
淡交社
price : ¥1,680
release : 2007/01

十津川警部 湘南アイデンティティ
十津川警部 湘南アイデンティティ
小学館
price : ¥840
release : 2007/02/10

個性的な十津川警部作品

 あくまで私個人の意見です。
この作品は序盤から謎めいた部分が多く、また最初の方は十津川警部はなかなか登場しませんが、序盤から個性的な作品だなと思いました。
 最初に謎めいた女性が登場して物語は進み、5人の湘南在住エリート男性とそれぞれ同棲していくという不思議な契約を結んでいきます。性的な関係は持たない、個人的な事は話さないという不思議な契約で・・・
 しかし、物語はある事件から一変し、十津川警部達や最初に出てくる謎めいた女性、5人のエリート男性などを巻き込んでこの作品の内容を濃くしていきます。
 謎めいた女性と5人のエリート男性達との関係は? 謎の女性の真の目的とは? 十津川警部が最後に行き着いた事件の真相とは? 意外な最後のどんでん返しの展開に私ははまりました。
 これまでの十津川警部作品の中ではなかった味わいが楽しめると思いました。
田園交響楽 (新潮文庫)
田園交響楽 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥340
release : 1952/07

ノーベル症作家主義

ノーベル文学賞、これは数学界のフィールズ賞であり、映画界のアカデミー賞である。アンドレ・ジッドはノーベル文学賞に輝いた。師は一日に12回の自慰をする程の大爆笑的オナニストであったが、残した文学が、私に与えている機能は絶大である。ちなみに、私はソルジェニツインのほうが好きである。
どこかの事件 (新潮文庫)
どこかの事件 (新潮文庫)
新潮社
price : ¥500
release : 1986/10

今日もどこかで…

私たちの目に見えないところでおきていることは、沢山あります。そんなどこかで起きているかもしれない出来事に想像をめぐらせて見たことはありませんか。私も今では大学生ですが、小学生の時には星氏のショートショートを読み、奇想天外で豊かな想像力で満たされたストーリーに、時の経つのも忘れたほどでした。星氏の作品は、ぜひ想像力をはぐくむものとして幼少期から親しんでほしい作品です。
暗黒街の吸血鬼
暗黒街の吸血鬼
集英社
price : ¥420
release : 1997/07

向かうところ敵なしの父娘

元ギャングの前に突然現れた黒の長いコートの男<風>とその娘がかつての仲間の命を狙います。
その二人に間違えられたクロロックとエリカは事件に関わるうちに、人間ではないものの存在を感じます。
やはりこういった異常事態には強いようです。

表題作のほか2編が収録されています。

「吸血鬼は時給800円」

エリカがお化け屋敷でバイトをします。しかも女吸血鬼に扮して・・・。
テレビや映画に慣れた今どきの子どもを怖がらせるのに悪戦苦闘します。そこへ一人でやってきたおじさんが「人を殺した」と言い出します。ゲームの中での体験を現実と思い込んだ、酔ったうえでの勘違いということで場は収まるのですが、本当に死体が出てきます。

夜の遊園地で、エリカとクロロックが暗躍します「吸血鬼の祭典」
クロロックに「吸血鬼」役の出演以来が舞い込みます。
本物としてのプライドから断ろうとしますが、美少女との共演に釣られて引き受けます。ところがクロロックはだらしないようでいて単なる俗物ではありません。異常の匂いを感じ取っていたのです。

可愛いアイドルも一筋縄ではいかないようで、やはり事件が起こります。
目の前の出来事に心を奪われて重要なことを見落としたりはしない吸血鬼の父娘と、迷惑という言葉を知らない母親と吸血鬼に異常な関心を示すアイドルの娘の対決です。

車輪の下
車輪の下
集英社
price : ¥350
release : 1992/01

批判小説

この物語では子供の立身出世だけしか考えない親と子供の心に無理解で詰め込み教育を行う教師達を痛烈に批判している。
主人公ハンス・ギーベンラートは才能ある前途有望な少年であったが、家が貧乏。そのため神学校に進むが、友人との友情のため成績が下がり、学校に見限られ、やがて死体として川の中で……
アミが来た
アミが来た
徳間書店
price : ¥1,365
release : 2002/10

心温まる絵本

平易な言葉で書かれていて、分かりやすい絵本。
「アミ」シリーズの番外編とも言える本だが、メッセージをぎゅうぎゅうに詰め込んだ感じはない。むしろこれを読んだ子供たちが、数年後に「アミ」を読み始められるよう準備段階としての1冊という感じ。
大人にはちょっと物足りないかもしれないが、かわいらしくて、なんとなくホッとする本。
政治と情念
政治と情念
文藝春秋
price : ¥620
release : 2005/08/03

角栄ウォッチャーの面目躍如

この本はめちゃくちゃ面白いです!
原題は「田中真紀子研究」。前半は小泉内閣の外相時代の真紀子のいわば精神分裂症的ともいえる行動(ホントにこんな政治家いるの?と言いたくなるくらいハチャメチャ)が明らかにされてます。こんな人間に外相を任せていたとは日本は恐るべき国家です…。
中盤以降は、むしろ角栄時代の金権政治にスポットを当てた内容。かの時代のカネの乱れ飛び方がこれでもかと描写されます。側近や秘書など角栄を身近に知る関係者の著書だけでなく週刊誌での暴露記事からも引用しながら重層的に事実を浮き彫りにしていく表現は、迫力があります。まさに著者の角栄(および真紀子)ウォッチャーの面目躍如といえましょう。
私が特に面白いと思ったのは、角栄の倒れたタイミングがその後の政界再編を左右したかも知れないという事実。倒れる翌日にセットされていた野党幹部との会談が実現していたら…。
一方、真紀子へのコメントも秀逸。小泉が退任した今では政界での存在感はほとんどなく、国民も本人の資質を見抜いてしまった感はありますが、全編を通してボロカス言っていた割に、本書の最後にはエールを送っているあたり、立花氏の田中家に対する思い入れ(愛憎?)というものが感じられました。
本書を読めば、もう一度「田中角栄」という人物を詳しく知りたいと思うはず。
続・マッハの恐怖
続・マッハの恐怖
新潮社
price : ¥900
release : 1986/11

航空事故を思い知らせる名著その2

 全作と同様、これは飛行機墜落の凄まじさと、飛行機に乗ることの怖さを思い知らせている。確かに、飛行機に乗るのは、危険が大きい。既に過去の事故と化しているが、飛行機に乗ることの恐ろしさと危険は十分に解った。
 これは、間違いなく身近で起こりうる大事故をはっきり記録している。
孤愁の岸 (上)
孤愁の岸 (上)
講談社
price : ¥540
release : 1982/02

宝暦治水の舞台裏人間ドラマ

濃尾川の氾濫を治めるための治水工事の現場が生き生きと描かれています。
「普請お手伝い」と称し、実際のところ数十万両の費用の全額負担・千人に及ぶ藩士の労働力負担と
莫大な被害を被る薩摩藩の人々の、苦渋に満ちた一年数か月間のドラマです。
他藩のために爪に火を灯すようにしてかき集めた金・人を投入し、
少しのトラブルで責任を感じ続々と腹を切っていく薩摩藩士たちの姿に、憤りを感じました。
決して後味の良い小説ではありませんが、歴史を知り、思いを馳せることができました。
読んで損はないと思います。
万葉秀歌〈下巻〉
万葉秀歌〈下巻〉
岩波書店
price : ¥735
release : 1968/12

万葉秀歌

初版が出てからもう半世紀近くなるのに、今でも古典に親しむ最高の手引書。
斎藤茂吉という偉大な歌人に接することも出来る。
エミリー〈下〉
エミリー〈下〉
偕成社
price : ¥735
release : 2002/04

幕末を読み直す―通説が語らない「歴史」の真実
幕末を読み直す―通説が語らない「歴史」の真実
PHP研究所
price : ¥720
release : 2003/11

いまだ知られざる史実や感慨

 作者が種々の資料をあつめ読み解いてきた、史実の中で、小説の中に生かせなかったり、取り込めないが、非常に面白いと感じたものを歴史エッセイとして書いた本です。
 エッセイ集ですので、興味のあるところから拾い読みしても楽しい本になっています。

 「鬼県令と呼ばれた、三島通庸は、『土木県令』としての立派な業績を残している。」

と紹介した際に三島通庸のお孫さんから、
「神社に招待します。」
という電話をもらった。
という「鬼県令・三島通庸は本当に悪玉か」など、通説とはちがう史実がたくさん紹介されていて、読み応えがあります。

小林秀雄全作品〈26〉信ずることと知ること
小林秀雄全作品〈26〉信ずることと知ること
新潮社
price : ¥1,785
release : 2004/11

エミリー〈中〉
エミリー〈中〉
偕成社
price : ¥735
release : 2002/04

百合の心・黒髪―その他の短編
百合の心・黒髪―その他の短編
講談社
price : ¥730
release : 2004/01

小論文の書き方
小論文の書き方
文藝春秋
price : ¥924
release : 2001/04

硬派ブログの書き方として見習いたい

作家・猪瀬直樹氏が自身の時評コラムから厳選した80編ほどを紹介した小論文集。

「いかにして事実に迫り、変化を読み取るのか」と帯の紹介文にあるように、世間の事象を漫然と受け流すのではなく、素材、仮説、そして発想の持ち方によって、抽象的ではない説得力のある文を書け、と著者は主張する。

文章の書き方のテクニックを説明する入門書のようなものではないので、「小論文の書き方」という題名にだけ反応して読んではいけないが、このような骨太の文章を一冊の本の中で集中的に読むと、表現本能を刺激される。今から5年前の出版なので、ブログは未だ普及していない時代の本であるが、現代のブロガー諸兄、とくに硬派ブロガーにとっては、ものの見方と書き方についての、よい参考書となるだろう。
暗い国境線
暗い国境線
講談社
price : ¥2,310
release : 2005/12

シリーズ中では一番イマイチ

シリーズ1作目から読まないと分からないと思うので
この一冊のみ読むのはオススメできません。

シリーズの中では、時間の進行が遅く、いまいちだったように思います。
今までのようなドキドキ感が残念ながら足りなかったけれど
今後もこのシリーズを読みたいので、次回作に期待。
吸血鬼と怪猫殿
吸血鬼と怪猫殿
集英社
price : ¥440
release : 1998/07

怪猫・・・死者の怨念

 ビルの完成披露パーティに招かれたクロロックとエリカは社長の息子や娘が猫を異様に恐れているのを見ます。猫の姿でよみがえる怨念と穏やかに向き合い、死者の思いを温かく受け止めようとするクロロックとエリカの姿が好ましいです。  『吸血鬼に賞罰なし』は、同級生たちから浮いた存在で複雑な環境にある坂本愛の周りで事件が起こり、混乱に巻き込まれます。事件前と事件後の愛の心境の変化が爽快な印象の作品です
光源
光源
文藝春秋
price : ¥620
release : 2003/10/11

【商品詳細】

桐野夏生の描く女性はカッコイイ。それも、絶世の美女や完璧なキャリアウーマンなどの、現実離れした格好よさとは違う。たとえば、『顔に降りかかる雨』(第39回江戸川乱歩賞受賞)と『天使に見捨てられた夜』の主人公である女性探偵・村野ミロや、『OUT』(第51回日本推理作家協会賞受賞)に登場する主婦・香取雅子。ときに大失敗を犯し、失態も見せる。しかし、彼女たちはその内に秘めているのだ。窮地に追いやられたときに取り乱さない冷静さを、どんなトラブルにでも果敢に立ち向かう豪胆さを。そんなヒロインたちに魅了され、桐野夏生ファンとなった読者は多いことだろう。本書にもまた、人間的な弱さを持ちながらも自身の人生を懸命に切り開こうとするひとりの女性が登場している。 1999年に『柔らかな頬』で直木賞を受賞して以来、2年ぶりに発表された長編である本書は、映画作りの現場が舞台である。プロデューサーとしての名声を得るため映画の成功にすべてを賭ける玉置優子のもとへ、スタッフが集まった。昔の恋人を見返したい名カメラマン。自分は天才だと信じる新人監督。人気絶頂の二枚目俳優。かつてのアイドル。「いい映画を作る」の言葉の裏に、それぞれの思惑が錯綜し、衝突する。犯罪や事件性は皆無であるが、スポットライトを浴びたいと熱望する人間たちのしたたかな姿が淡々とつづられる本書は、光と影で描かれたサイレント映画のような深い味わいが感じられる作品である。(冷水修子)

実社会の縮図?

本作品は、いわゆるミステリーではありません。

映画の製作に関わるプロデューサー、映画監督、撮影監督、男優、女優が、それぞれの打算、体面、野望を賭け、生き残りの為にぶつかり合う物語です。

人間の非常にどろどろした部分が良く描写されていて面白いです。

迷う新人監督、それを御せないプロデューサー、疑心暗鬼になる俳優....。
どこかで見た事あるな、と感じる読者も多いのではないでしょうか?
実社会で、特に珍しくもなく繰り広げられている光景です。

本作品の登場人物を、自身の周りの人物に置き換えて読んでみるのも面白いかと思います。

辺界の輝き
辺界の輝き
講談社
price : ¥840
release : 2006/09/22

櫻守
櫻守
新潮社
price : ¥660
release : 1976/04

いとおし桜

染井吉野ではない桜に、非常に思いが深まった本。
文中にでてくる桜の種類を現実に目にしてみると、
気品ある美しさに、自然といとおしさ溢れてきました。
この本を読んで以来、春の季節は、好い桜を探したくなります。
そして出逢えた時の喜びは、忘れられない。
日本の好い桜がもたらす豊かさの、おすそわけだと思っています。
春は いとおしい桜をどうぞ。
美しい魂
美しい魂
新潮社
price : ¥660
release : 2007/01

傑作です

(『彗星の住人』のレビューの続き)

三部作を読み終わって、「恋」について考えた。

この作品の登場人物だけでなく、誰もが好きな人と一緒になりたい、という願望を持っている。これは別に一緒に住みたいとかそういうレベルの話ではなくて、ほんとうに一心同体になりたいと思う。一緒に喜んで怒って楽しんで気持ちよくなって、そして最後には一緒に死んでいきたいとすら思うかもしれない。けれども、厳密で非情な事実として、恋人たちはひとつにはなることはありえない。「そのとき○○と××はひとつになった」なんていうのは二流の小説か歌謡曲に出てくるクリシェであって、まあ別にそういう表現があってもよいのだけど、みんなそんなことがありえないことはよく分かっている。しかし、そんなん無理と分かっていながら、そういうことを願望する性質が人間にはあって、だから、「自分と恋人のあいだ」を一生さまようことになる。

しかし、こうも言える。永遠に相手のところにはたどり着くことがないからこそ、恋には人生を懸ける価値があるし、実際に多くの人が人生を恋に懸けているし、長い人生を倦怠と怠惰以外のもので満たすことができる。

(『エトロフの恋』のレビューに続く)
再び消されかけた男
再び消されかけた男
新潮社
price : ¥620
release : 2000/00

槍ヶ岳開山
槍ヶ岳開山
文藝春秋
price : ¥998
release : 2000/00

江戸時代の北アルプス

 槍ヶ岳・笠ヶ岳ともに私が登ったことのある山。
播隆和尚の当時はもっと自然がいっぱいで素晴らしい景観だったろうなと想像力をふくらませて読みました。
 登った目的が単なる登山ではない、大きな信念を持った行動を起こすようになった和尚の過去・・・。
 いろいろな読み方ができると思います。
新装【ワイド版】街道をゆく30 愛蘭土紀行 I
新装【ワイド版】街道をゆく30 愛蘭土紀行 I
朝日新聞社
price : ¥1,260
release : 2005/01/12

ショパンについての覚え書き
ショパンについての覚え書き
ショパン
price : ¥1,575
release : 2006/08

朝顔草紙
朝顔草紙
新潮社
price : ¥500
release : 1984/10

ヤマモト集合周五郎

周五郎は初めてですがぐっと来ますね。みなさんもお勧めの周五郎の意見聞かせてください
プリズンの満月
プリズンの満月
新潮社
price : ¥420
release : 1998/07

吉村昭の秀作。

巣鴨プリズンの名前はもはや人口に膾炙する事も無くなって久しい。サンシャイン60はその後に立てられた建物だと知る人も少なくなった。巣鴨プリズンで実際の戦犯を見た鶴岡の回想の話になっているが、生の声で綴られた吉村昭が詳細に調べたデーターに基づいている。秀作だと思える。
毒薬の手帖
毒薬の手帖
河出書房新社
price : ¥609
release : 1984/02

最新の知識ではありませんが。

毒薬について知りたいなら、現在でも書店で毒薬の名前と効果を羅列した本があります。
そんな本には載っていて、この本には載っていないものも沢山あります。

でも、この毒薬の手帖には、その後ろに何百年も前の人々がどうして毒薬を使ったかの背景が見える気がしました。
毒薬から「歴史」を見られる一冊ではないかと。
吉本ばなな自選選集〈4〉Lifeライフ
吉本ばなな自選選集〈4〉Lifeライフ
新潮社
price : ¥2,100
release : 2001/02

魔法博士
魔法博士
ポプラ社
price : ¥630
release : 2005/02